特別名勝 栗林公園

紫雲山を借景に6つの池と13の築山を配置した、江戸初期の回遊式庭園である栗林公園を紹介します。

高松藩主松平家の別邸として、歴代藩主の手により改修が行われ、およそ300年前に完成した栗林公園は、紫雲山を借景に6つの池と13の築山を配置した、江戸初期の回遊式庭園です。国の特別名勝に指定されている文化財庭園の中でも、国内最大の広さとなっています。

飛来峰からの眺め

なかでも、南庭にある富士山に見立てた築山「飛来峰（ひらいほう）」からの眺めは、栗林公園を代表する眺望のひとつです。眼下から奥に続く南湖（なんこ）とそれにかかる偃月橋（えんげつきょう）、借景として背景に広がる紫雲山、そして四季折々の風物が美しさを醸しています。借景とは、園外の山などを景観の一部として取り入れる（まさに風景を借りる）造園技法のひとつで、栗林公園にとって紫雲山はとても重要な役割を果たしています。