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丸亀城の大手口に建てられた櫓門。1957年(昭和32年)、国指定の重要文化財。

丸亀城 大手一の門(太鼓門)

2021-12-262021-12-26

丸亀城の正面玄関となる大手口の内門として建てられた門で、国の重要文化財に指定されている大手一の門を紹介します。

大手一の門(太鼓門)

大手一の門(おおていちのもん)は、丸亀城の正面玄関となる大手口(おおてぐち)の内側に建てられた門の一つで、国の重要文化財に指定されています。大手一の門は、門の上に櫓(やぐら)を備えた二階建ての「櫓門(やぐらもん)」と呼ばれる構造で、1670年(寛文10年)、当時の城主である京極氏によって建築されました。

大手一の門の標柱
大手一の門の標柱

丸亀城には、周囲を巡るように内堀(うちぼり)が残り、その内堀の北側に架けられた石橋の先に大手口があります。丸亀城の大手口は、四方を囲まれた枡形(ますがた)に、出入り口となる虎口(こぐち)を二つ設けた「枡形虎口(ますがたこぐち)」と呼ばれる構造です。石橋を渡って、最初にくぐるのが大手二の門(おおてにのもん)です。大手二の門の両側には、狭間(さま)がもうけられた狭間塀があります。[→大手二の門の紹介

豆知識

狭間(さま)とは、城外のようすを確認したり、敵に対する攻撃用の小窓のこと。三角・四角・丸などの形状があり、丸亀城大手口の狭間塀には、三角(鉄砲狭間)・四角(矢狭間)が配置されている。

大手二の門(手前)と大手一の門(奥)
大手二の門(手前)と大手一の門(奥)

大手二の門をくぐると、四方を囲まれた枡形があり、右手側に大手一の門が見えます。丸亀城の枡形は、南北十間(約18メートル)、東西十一間(約20メートル)の大きさがあり、城の威厳を示すために標準的なものより大型化したと言われています。[→枡形の紹介

大手一の門は、枡形の西側に位置する櫓門です。上層は、石垣の間を渡すように建てられた櫓で、入母屋造り(いりもやづくり)、本瓦葺き(ほんがわらぶき)となっています。

豆知識

入母屋造り(いりもやづくり)とは、上方が前後のみの傾斜、下方が前後左右(四方)の傾斜を持つ屋根の形のこと。

本瓦葺き(ほんがわらぶき)とは、平瓦を並べ、その隙間を埋めるように丸瓦を葺く手法のこと。見た目の美しさと、継ぎ目から雨が侵入するのを防ぐ効果がある。

四方を囲まれた枡形と大手一の門
四方を囲まれた枡形と大手一の門

下層は、垂木(たるき)が三重につきだした三軒(みのき)のひさし屋根、中央に両開き戸、両側に片開き脇戸を持つ重厚な城門です。ひさし屋根の丸瓦には、京極家の家紋である「平四つ目結(ひらよつめゆい)」が描かれています。門の両端には、石垣の傾斜に合わせるようにして立つ石垣添え柱(そえばしら)があり、ひさし屋根や上層の櫓を支えています。

下層の重厚な城門
下層の重厚な城門

石垣には、石を割るときに使うくさびを打つための矢穴(やあな)の跡が見られます。

石垣に残る矢穴の跡
石垣に残る矢穴の跡

門の中から見上げると、主に欅(けやき)材が用いられた素木造り(しらきづくり)のようすを見ることができます。中でも、重ねるように継がれた大梁(おおばり)の姿は必見です。

重ねるように継がれた大梁
重ねるように継がれた大梁

柱の下や扉には、青銅の金具が施されています。経年変化により緑青(ろくしょう)が生じ、青緑色になった金具と褐色の木材が独特の雰囲気を醸しています。

青緑色になった金具と褐色の木材
青緑色になった金具と褐色の木材

開放された両開き戸は、くさび形の留め具によって固定されています。

両開き戸を固定する金具
両開き戸を固定する金具

門をくぐり、左手側の石垣に沿って進み、坂道を少し上ると、上層の櫓入り口が見えてきます。この場所から見ると、入母屋造り、本瓦葺きであることがよくわかります。

上層の櫓入り口
上層の櫓入り口

入り口の脇には、大手一の門が重要文化財であることを示す立て看板があり「無料公開中」と書かれています。入り口が開放され、この看板があるときは、櫓内へ自由に出入りできます。櫓内は土足厳禁です。入り口に、スリッパが用意されているので履き替えましょう。

重要文化財であることを示す立て看板
重要文化財であることを示す立て看板

櫓内には、さまざまな展示物と、太鼓が設置されているのが見られます。この太鼓は「時太鼓(ときだいこ)」と呼ばれ、旧藩時代に藩士が太鼓を打ち、時刻を知らせていました。このことから、大手一の門は別名を「太鼓門」と言います。現在設置されている時太鼓は、2006年(平成18年)に復活したものです。

櫓内の時太鼓
櫓内の時太鼓

お昼の12時になると、時太鼓が時を告げます。江戸時代の時刻で、お昼の12時頃を「昼の九つ」と呼んでいたことから、時太鼓を九回打ちます。丸亀城内にあるうちわ工房の職人さんが交代で担当されています。

お昼の12時(昼の九つ)を告げる時太鼓
お昼の12時(昼の九つ)を告げる時太鼓

大手一の門には、石落としが備えられています。開かれた石落としがあるので、櫓内から下を見ることができます。

大手一の門の石落とし
大手一の門の石落とし

大手一の門には、侵入してくる敵から城内を守る役割がありました。そのため、櫓の窓からは、枡形全体を見渡せるようになっています。

枡形全体を見渡せる窓
枡形全体を見渡せる窓
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